チューリッヒで知るクオリティ・オブ・ライフ。コンビニがない?!【ミナログ】
10連休明けの一週間、いかがお過ごしでしたか?
7月までしばらく祭日はないので、しばらくは貴重な週末です。
連休が長すぎて仕事溜まっちゃって大変!
会社でできないから家に持ち帰らなくちゃ、そんな声もちらほら。
世界からも評価が高い、日本人の勤勉な気質。
良い面がある一方、働き方改革に政府が取り組むなど
国全体が、生活のスタイルを見直す昨今でもあります。
私自身も、仕事柄、年中無休の24/7 。
仕事漬けの猛烈な日々な中、何かを変えなければと思い続けていました。
そんな中、主人の仕事のきっかけで Quality of life =生活の質
トップクラスのチューリッヒで、実際にその本場を体験できたのはラッキーでした。
心の声が求めていたのか・・・
自分にとって本当に大切なことは何なのか、
多くの気づきを得たターニングポイントだったのです。
では、生活の質が高い都市は、実際のところ日常の暮らしはどうなのか?
滞在中、私が現地で見聞したり経験したことを書いていきます。
<朝が爽やかすぎる、都市と自然のバランス>
チューリッヒは南北に広がる湖を中心に、山々に囲まれた都市。
人の暮らし、かくあるべしというぐらいに
自然の中でゆったりとした都市生活を送ることができる
バランスの良さが魅力です。
今、チューリッヒの何を懐かしく思うか、というと
この、朝の空気の清々しい香りです。
深呼吸するだけで、もう瞬時に健康になれるようなピュアさ!
こちらの動画は、洗面所から見える朝の光景。
洗面所から普通にこれですよ?!
高台なので、遠くにチューリッヒ湖も見えます。
<高い税金対策は越境ショッピング?!>
でもスイスって税金高いよね?ってその通りです。
実際は、こんなに綺麗な国なら仕方ないと思えるぐらい魅力的ですが、
日々のこととなると、スイス国民はさぞ大変?!と思いきや、
なんとそこは堅実な方法が。
税金の安い隣国での「越境ショッピング」という手段です。
スイスはドイツ、フランス、イタリアに囲まれているので、
国境近くのスイス国民は、車を5~10分走らせたらすぐに
隣国のスーパーに行けるのです。
日本では絶対考えられないですよね!
しかも、物品にかかるその国の税金は、申請すれば免税になります。
合法的にちゃんと隣国ショッピングが成り立っています。
<チューリッヒ中心部ではファーマーズマーケットが人気>
一方、チューリッヒの中心部の住民に人気なのは、週末のマーケットです。
石畳の上にテントが立ち並び時折教会の鐘が、湖を越えて鳴り響く・・・
いかにもチューリッヒらしいファーマーズマーケットの光景です。
チーズ専門店、オシャレな八百屋さんの他、
パン屋さん、デリ、シャルキュトリー(ハム・ソーセージなどの肉加工品)、
そしてお花屋さんなどもあります。
皆、馴染みのお店でおしゃべりを楽しみながら憩いの場となっているのですね。
私は海外に行くと、その国のファーマーズマーケットには必ず立ち寄ります。
そこに住まう人々の暮らし、文化が凝縮されているのでとてもワクワクするのです。
この時代、どんなに世界中の食材が行き来しているとしても、
やはりその土地のものは抜群に美味しいに決まっています。
テイクアウトして、ピクニックのように芝生の上で、
新鮮な野菜や果物は朝食で、
チーズやシャルキュトリーは、ローカルワインや地ビールと、夜にお部屋でゆっくりいただくのもまた格別。
レストランも楽しいけれど、
「暮らすように滞在する」
が旅の醍醐味ですね。
ファーマーズマーケットで購入したローカルプロダクトをお土産に買って帰るのも、
珍しくてとても喜ばれます。
<日常の買い物>
日常の食料品調達でメインに利用されるのはスーパーのCoopです。
特にチューリッヒ駅にあるCoop はとても大きくて、品揃えがたくさん!
店内の撮影はできなかったのですが、チーズ売り場が日本の3倍ぐらい!
そして、Bio=オーガニック 食材が非常に多くありました。
健康意識が高いです。羨ましいですね。
さらに、フリーに持って帰れるレシピカードの
スタイリングとフォトレベルのクオリティに脱帽!
これ、いったい誰が撮影してるんだろう?(笑。
フード撮影なのに、彩度落として暗め仕上げはカッコ良すぎ!!!
私も本当は日本でもこういうスタイリングリクエストが欲しいのだけどな。
日本でリクエストされるのは大抵明るめの画像なのです。
しかも庶民的なスーパーのチラシでは、まずスタイリングまではお金かけません。
なので、これはデザイナーとして感動ものでした。
<買い物客でわかる労働時間>
Coopなどのスーパーは平日17時ぐらいから、お勤め帰りの人の姿を見かけます。
日本と違って、18時までにビジネスマンのほとんどは帰宅するからですね。
金曜日は16時ぐらいから、もうビジネスマンが帰宅の途についている
光景もちらほらでした。
主人も日本ではあんなに遅くまで仕事をしていたのに、
チューリッヒでは18時には仕事を終えて自分の時間を楽しんでいました。
アフター5は、研修施設の中のボウリング場で同僚と楽しんだり、
週末はシェフのお友達のご自宅のお庭でのBBQを楽しんだり、
電車ですぐ行けるところに小旅行を楽しんだり、
なんだかいいじゃない〜、とう画像が送られてきました。
同じ人かな?と思うぐらい(笑。
所変われば、習慣も変わるものです。
19時ぐらいまで職場にいるのはとても遅い方だとか。
さて、日本の「働き方改革」。
本場チューリッヒのように、ここまで国民の当たり前を日本で浸透させるとなると、
まずは国民性や意識改革から始めて、高い税金で国の経済力もつけて・・・
とハードルは高く、時間もかかりそうな気がします。
決めてもらったら休みやすい、気持ちもわかりますが、
法律で一方的に決まったとしても、すぐには現場がますます苦しくなりかねない。
一方、個人経営やフリーランスの人たちは、
少しづつ自分の意識を変えていきやすいかもしれません。
小さな心の豊かさを一歩一歩。
小さな単位から変わっていけば、それがだんだんと広がり
ストレス過剰な習慣や環境が少しづつ変わるのかもしれません。
<チューリッヒにコンビニはない。>
ほとんどのCoopは日曜はお休みです。
個人経営の小さなグローサリーストアも比較的日曜日はしまっていたような?
間違っても24時間営業のスーパーなんてありません。
そして、コンビニもチューリッヒにはない!
これはびっくり。
米国資本のセブンぐらい入っているかな、と思ったのですが。
自販機もほとんど見かけませんでした。
これは街の景観を崩すからかもしれませんね。
なので、ちょっと喉が渇いたなというときは、
湖沿いのスタンドか、スタバなどでテイクアウトか、
あるいは、前回書いたように、チューリッヒらしく街中の湧き水を飲むか、
いづれかでした。
チューリッヒの人にとってはコンビニはないものとして生活リズムが
成り立っているので不便さはないのかもしれません。
日本のように24時間営業でコンビニオーナーが、などというニュースは
ワークライフバランスを重んじるスイスの人には理解しがたいことだと思います。
一方で、日本に来た外国人が、日本のコンビニのレベルの高さに驚き
(綺麗さ、種類の多さ、食べ物のクオリティ。特にデザート系)
感激して帰るのもわかる気がします。
「クオリティ・オブ・ライフ」については、まだまだ気付かされたことがあるので、
また次回続きを書いて行きます。
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